100人の村の物語<<< この文章は、2005年1月2日発行のメルマガ 「30秒で読む環境情報! -本日のエコトピック-」「サルでもわかる環境汚染! 安全・安心の入手方法」 に掲載した文章に加筆修正したものです >>> ―――――――――――――――――――――――――――――――――――― ● プロローグ ―――――――――――――――――――――――――――――――――――― 「重要なのはよくわかる」、「何とかしなきゃイケないのも、よくわかる」 でも・・・、「自分の力では、どうにもならない」、「とうてい持続できない」 1990年頃、環境問題関連の本を読んだ時の正直な感想です。 「CO2を14%削減?・・・あはは、絶対にできません!」 誰かがやってくれることを、期待している限りにおいては。 少なくとも、「やろう!」と思ってみんなで取り組まなければ、達成できません。 でも、みんながその気になれば、何とかなるかな? これ、今の気持ちです。 社会情勢はもちろん、自分の中の「何か」が変わったんです(笑) ―――――――――――――――――――――――――――――――――――― ● 温暖化対策 200X ―――――――――――――――――――――――――――――――――――― 【100人の村があったら】 「このままではいけない」 みんながそう感じはじめていました・・・ 人口100人の6つの村がありました。 人々は平和に暮らしていましたが、年々環境問題が深刻化してきました。 村人一人あたりの環境への負荷は「10」(月あたり)。 村全体では、「10×100人=1000」です(月あたり)。 影響を抑制するためには、村全体の環境負荷を40%減らし、「600」にする必要があります。 【テイク村 200X年 1月】 「絶対ヤバイって!」 危機感を持った村人が行動を起こしました。 頑張って頑張って・・・自分の環境負荷をなんと、半分以下まで減らしました。 「やればできるじゃん!!」 他の仲間にも呼びかけました。 そして、10人が彼と同じような、行動をとるようになりました。 ○テイク村の負荷: (10-6)×10人+10×90人=940 【シェア村 200X年 3月】 「みんなで力を合わせて、何かできないかな?」 村人たちが、 自分たちができることを考え、団結して少しずつ行動に移していきました。 ○シェア村の負荷: (10-2)×90人+10×10人=820 【ポリシー村 200X年 3月】 「よし、負荷を減らすような政策をとろう!」 村長が決断しました。 規制を強化し、予算を確保するとともに、環境税を導入しました。 強力なリーダーシップにより、効果があがりましたが景気が少し悪くなりました。 ○ポリシー村の負荷: (10-1)×100人=900 【テクノ村 200X年 3月】 「技術で何とかならないかな?」 技術者が立ち上がりました。 試行錯誤の末、「テクノ・スペシャル・クリーナー」が完成しました。 負荷の低減に成功するとともに、新たな市場が生まれました。 ○テクノ村の負荷: (10-1)×100人=900 【リーブ村 200X年 6月】 「どこも、目標には到達してないのか・・・」 「景気が悪くなっても困るし」 「ま~大丈夫、そのうち何とかなるだろう」 みんな無関心のまま、誰も行動は起こしませんでした。 結果として、環境負荷はやや増えました。 ○リーブ村の負荷: (10+2)×100人=1200 【ユニティ村 200X年 6月】 「どこも、目標には到達してないのか・・・」 「でも、このままでは問題は解決しない・・・」 「だったら、いろんな方法を組み合わせたらどうかな?」 村長、村人、みんなが行動を起こしました。 ○ユニティ村の負荷: (10-(6-2)-1-1)×10人+(10-2-1-1)×80人+(10-1-1)×10人=600 【それから 200X年 12月】 ジャーン!! ユニティ村では、環境負荷を目標の「600」まで下げることに成功しました。 村人は大喜び。シャンパンを空け、踊り、みんなで祝いあっています。 え? 他の村はどうなったかって? 6つの村全体では、目標に到達していないって?? 大丈夫、どの村も無事に目標を達成しました。 ほら、今ではインターネットが発達していますから(笑) ユニティ村の村人が、情報を発信したようです。 また、隣村まで行って指導した人もいたようです。 でも、憶えていて欲しいのは、 行動した誰か一人が欠けても、目標は達成できなかったことです。 >>> 「人それぞれのエコライフ」へ 続く |